ドクダミの植物としてのキャラクター

 

空き地や庭の片すみなど、ドクダミはいたるところに自生する生命力の盛んな植物です。一度根を張ると繁殖力も旺盛で、あっという間に庭がドクダミだらけなんて経験をもつひとも多いでしょう。

 

ドクダミは日陰の湿った地面を好む草で、開花期は6~7月。地下茎を伸ばし、そのところどころから芽を出して群生します。葉はハート形となっていて、ふつうは深緑色ですがときとして紫色に色づくことも。

 

葉や茎には精油が含まれていて独特の匂いをもち、匂いのもととなっているのがデカノイルアセトアルデビトという前述の物質です。殺菌・抗菌作用が強いことも前述のとおりですが、このほかにもさまざまな有効効果が認められています。

 

たとえば傷口の止血や再生に効果があるほか、風邪や便秘の治療、高血圧の予防にはドクダミの煎じ薬がもちいられ、お風呂に入れれば冷え性対策、鼻腔に詰めれば蓄膿症対策などなど、ドクダミは生薬のなかでも抜きんでたオールマイティぶりなんです。

 

利用方法には生葉をもちいるケースと乾燥させた葉をもちいるケースがありますが、乾燥させるとデカノイルアセトアルデビトが失われるため、ドクダミ化粧水を手づくりするさいには生の葉をつかう必要性があります。